逆光で風景を撮る

同じ逆光でも人物撮影のように被写体が近くにはない風景撮影の場合では事情が違ってきます。それでもちょっとした操作で綺麗な仕上がりになります。
風景撮影ではレフ板もストロボも届かない
逆光風景夕焼けなど風景撮影では、太陽に直接デジタルカメラを向けるので、オート撮影では光を抑えようとして光源の手前が暗くなりすぎ、太陽以外に何が写っているのか判らなくなります。かといってレフ板やストロボを強制発光しても光が届きません。




露出補正を使う

露出補正後

露出補正
カメラ任せ(AE:自動露出)ではなく、意図的に明るさを調整する方法に「露出補正」があります。マニュアルで露出補正操作ができる機種であれば、「+」側に上げることで暗い部分を明るく写すことができます。
※露出 = 光の量


露出補正のやり方

*操作方法やメニュー名などは機種により異なります。詳しくは取扱説明書をご覧ください。
1 ほとんどのデジタルカメラではオート撮影の状態では露出補正が行えないので、マニュアル撮影に変更します。変更方法は取扱説明書を参照してください。

2 露出補正ボタン 、もしくは設定メニューから「露出補正」を選択すると、液晶モニターに目盛りが表示されます。露出補正ボタンは他の機能と兼用になっている場合があります。
露出補正

3

液晶モニターに映る風景の明るさの状況を確認し、方向キーを使って「+」方向へ目盛りを移動させていくと全体に明るくなっていきます。ただし、露出補正は画面全体を明るくするのであまり上げすぎると、元々明るい部分が明るくなりすぎて白くなってしまう(白トビ)ことがあるので、全体の明るさのバランスを確認しながら目盛りの段階を変えながら何枚も撮影してみましょう。
露出補正


AEロック(露出を固定)を使う

AEロック
ほとんどのデジタルカメラでは画面全体から光の量を計り(測光)、平均値を出して撮影します。これらを自動で行うので「AE(自動露出)」といいます。これらから得られた露出値を固定することで暗くなりがちな被写体を明るくすることができます。これを「AEL:AEロック(自動露出ロック)」といいます。機種によってはAEロックできないものもあります。


AEロックのやり方

*操作方法やメニュー名などは機種により異なります。詳しくは取扱説明書をご覧ください。
1 ほとんどのデジタルカメラではオート撮影の状態ではAEロックが行えないので、マニュアル撮影に変更します。変更方法は取扱説明書を参照してください。

2 まず、ストロボをオフにして露出を合わせたい被写体にピントを合わせます。暗い部分に合わせること自動で明るく補正され、液晶モニターに写っている風景も明るくなります。
シャッターを半押し状態にして、AEロックボタン 、もしくは設定メニューから「AEロック」を選択します。すると露出の固定を意味する「AEL」が表示されます。(※ボタンアイコン、表示文字が異なる場合があります)
スポット測光

3

露出が固定されるので本来撮影したい位置に合わせ、再びシャッターボタンを押し撮影します。
スポット測光


補正しなくてもいい逆光撮影もある

シルエット
デジタルカメラ任せのオート撮影でも印象的な写真を撮ることもできます。

なにも逆光での撮影がいけないわけではありません。左の写真は背景の明るい部分でオート撮影しましたが、デジタルカメラは明るい環境だと判断して手前は暗くなってしまいました。しかし、人物がシルエットになりドラマチックな仕上がりになりました。

逆光だからといって必ずしも補正しなければならないわけではありません。何を見せたいかをハッキリさせ、写真の仕上がりで判断しましょう。

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