夜景と人物を撮る

撮れそうでなかなかうまく撮影できないのが、夜景と人物を組み合わせた撮影です。人は綺麗に写っても夜景が暗かったり、ブレてしまったり。どうすれば綺麗に写せるのでしょうか? 夜景だけの時と違ってちょっとしたコツと道具が必要になります。
キーワードは「スローシンクロ」と「三脚」
ほとんどのデジタルカメラには「スローシンクロモード(夜景モード)」というのがあると思います。これは夜景と人物を一緒に撮影する専用のモードです。暗い場所で人物のためにストロボ発光して、弱い光の夜景のためにシャッタースピードを遅くする。これらを同時に行うのがスローシンクロモードの仕組みです。
そしてやはり、 三脚使用、もしくはどこかへ固定することが成功のカギになります。

夜景撮影 夜景と人物

オート撮影

オート撮影
ストロボをオート発光にしておくと人物は明るく写りますが、イルミネーションやライトアップされた夜景は綺麗に写りません。
これはデジタルカメラがストロボ発光することで十分な光があると判断してシャッタースピードが速くなったせいで、光が弱い夜景は綺麗に写らないのです。

スローシンクロ

スローシンクロ
スローシンクロの仕組みは、ストロボ発光しつつ、弱い光の夜景も綺麗に写るようにシャッタースピードを遅くすることで、人物も夜景も綺麗に写すことができます。
もちろん、三脚に固定して撮影しています。機種によってはマニュアルモードに変更しないとスローシンクロを選べないものもあります。

長時間露光

長時間露光
シャッタースピードをマニュアルで遅く設定できるデジタルカメラなら、ストロボなしでも明るい撮影が可能です。ここではストロボ発光なし、シャッタースピード 1.3 秒としました。目で見ている印象はかなり違いますが、夜なのに昼のような不思議な仕上がりになりました。
光量は周囲の環境により異なるので、シャッタースピードを変えながらたくさん撮ってみましょう。
三脚はもちろん、撮影される側も動かないように
スローシンクロはシャッタースピードが遅くなるのでブレないように三脚などでの固定は当たり前ですが撮影される人の方も、できるだけ動かないようにしてもらいましょう。 手持ちスローシンクロ
三脚なしでスローシンクロにするとかなりブレて光が線のようになってしまいました。
ストロボが有効なのは3mまで

ストロボ光2m
約 2m の距離、ちょうどよい光の当たり具合です。

どんなときでもストロボ発光すれば OK と思いがちですが、ストロボ光の届く距離には限界があります。コンパクトデジタルカメラの内蔵ストロボだと光が届く距離はせいぜい 3m が限度です。それ以上離れたものや、遠くの風景を撮影する際にストロボ発光しても効果はありません。

あきらかに光が届きそうにないときには自動発光をオフにすることで、バッテリーの節約にもなります。

ストロボ光3m
約 3m 離れました。なんとかストロボ光が届いている状態です。
ストロボ光5m
約 5m 離れました。ほとんどストロボ光の効果はありません。

暗い場所でのストロボ発光は「赤目」に注意

暗い場所でストロボを使って人物撮影をするときには、「赤目」に注意しましょう。動物の目は暗い環境では瞳孔が開いているのですが、それがストロボ発光すると網膜に反射して赤く写ることがあります。

赤目を防ぐには、デジタルカメラの赤目軽減モード(本発光の前に、数回プリ発光して目を慣れさせる)を使ったり、撮影前に明るい物を見て目を慣れさせるなどの方法があります。

パソコンの画像編集ソフトでは、ワンタッチで赤目を修正できるものもあります。

赤目
参照「edit:Photoshop Album を使う:赤目を直す」へ >>
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