LX7は新開発による1/1.7型有効1010万画素MOSセンサーと、ヴィーナスエンジンにより高感度撮影時のノイズを抑えることができ、最高感度ISO12800まで対応する。
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通常の感度はISO80からISO6400まで利用可能で、「拡張ISO感度」をオンにすることでISO8000、ISO10000、ISO12800を利用できる。ただし、その場合はアスペクト比によって、記録画素数が2.5〜3Mまでに制限される。ISO感度の切り替えは1/3EV毎に変更できる「ISO感度ステップ」も利用できるほか、最高感度の上限も設定できるので、感度アップによるノイズの発生を避け、画質を優先させたい場合など細かな設定ができる。 |
また、LX7の新しい機能としてNDフィルターの内蔵がある。NDフィルターとは、レンズに入る光を減少させることで、晴れた日中の屋外のような明るい環境でも、スローシャッターを切ることができる。LX7のNDフィルターはND8・3段分で色調にはほぼ影響を与えずに光量だけを抑えることができるため、噴水のしぶきや川の流れを細い線のように撮影することができる。オン・オフは本体背面の「ND/FOCUSレバー」のプッシュで行え、使いたいときにすぐに利用できる。
LX7は、10Mサイズで最高11コマ/秒の高速連写が可能だ。デジタルカメラの多くは電子シャッターにより、撮像素子からの信号を取り出す時間をコントロールして連写を行うが、画素の1つ1つから読み出す際に時差が生じるため、動きが速い被写体の場合では結果的に画像の歪みが起きるケースがある。LX7の連写はメカシャッターを利用し、全ての画素で受け止める信号に時差が生じないため、動いている被写体を撮影しても歪みが起きない。電子シャッターを利用した場合は、最大60コマ/秒(画素数2.5M、0.3M)まで対応する。
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さらに「インターバル撮影」もユニークな機能だ。テレビ映像などで、空を流れていく雲や、花が開花する様子を見たことがあるだろう。あれはあらかじめ設定した一定の時間間隔で撮影を繰り返し、時間を追って変化する様子を撮影する「インターバル撮影」と呼ばれるものだ。LX7の「インターバル撮影」は、最大12時間後の撮影開始時刻、時間間隔は1分刻みで最大30分、撮影枚数最大60枚まで設定することができる。撮影終了後は自動で電源がオフになるため、時間を見計らってカメラの近くでスタンバイしておく必要がない。 |
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これは撮影時に自分好みの色調効果を反映させることができる機能で、「ポップ」「レトロ」「ハイキー」「ハイダイナミック」「ローキー」「セピア 」「ジオラマ」「トイフォト」「ダイナミックモノクローム」「ソフトフォーカス」「インプレシッブアート」「ワンポイントカラー」「クロスプロセス」「クロスフィルター」「露光間デフォーカス」「露光間絞り」が用意されている。
これらエフェクトは撮影後の画像に対しても、再生モードの編集機能「クリエイティブレタッチ」で、同様の効果を与えることができる。ただし、一部のエフェクトでは効果の調整ができない。 |
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iA シーンモード
シャッタースピード
1/60秒、F1.4、ISO320。 |
iA シーンモード
シャッタースピード
1/2000秒、F2.8、ISO80。 |
iA モード
シャッタースピード
1/2000秒、F3.2、ISO80。 |
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iA モード
シャッタースピード
1/1600秒、F2.8、ISO80。 |
プログラムモード
シャッタースピード
1/200秒、F2.8、ISO80。 |
iA モード
シャッタースピード
1/320秒、F2.8、ISO80。 |
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iA モード
シャッタースピード
1/125秒、F1.6、ISO80 |
プログラムモード
シャッタースピード
1/125秒、F1.6、ISO80 |
プログラムモード
シャッタースピード
1/160秒、F2.8、ISO80 |
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iA モード
シャッタースピード
1/80秒、F1.4、ISO80 |
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ムービー サンプル:フルハイビジョン
(AVCHD・M2TS形式) |
ムービー サンプル:ハイスピード動画
(MP4形式) |
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ハイビジョンムービー
画像サイズ 1920×1080 PSH(ファイルサイズ:36.21MB) |
ハイスピードムービー
画像サイズ 1280×720(ファイルサイズ:22.03MB) |
※動画再生環境に関する質問にはお答えできません。 |
スマートフォンの普及と内蔵デジカメの高性能化に伴って、日常の写真撮影はスマートフォンを使うシーンが多くなってきた。そんな状況を反映して、コンパクトデジタルカメラの市場は縮小を始めている。手軽さと、メール添付やSNSでの共有など撮影後の利便性を考えるとスマートフォンの利便性に軍配が上がる。そんな中、コンパクトデジタルカメラの生き残り策として、ハイエンドコンパクトの高画質化が進んでいる。高画質化といっても、ひと頃の画素数競争ではなく、背景がボケた印象的な写真が撮れる明るいレンズや大型の撮像素子の搭載、コダワリの絵作りに応えられるマニュアル操作やカスタマイズ機能の充実だ。
F1.4の明るいレンズやNDフィルター、フォーカスの細かな調整など、LX7もその流れを汲んだ進化を遂げている。いずれもマニア向けの機能ではあるが、被写体を自動判断する「インテリジェントオート」や、手軽にエフェクト効果が得られる「クリエイティブコントロール」などコンパクトデジカメからステップアップしたいユーザーへ、馴染みやすい機能も用意されているので肩を張らずに扱うことができるし、いざとなればコダワリを追求できる懐の深さもある。コンパクトデジタルカメラでは物足らず、かといってレンズ交換までは手を出したくない、でも色んなことができるカメラが欲しい。LX7はそんなステップアップを望む、欲ばりユーザーにオススメだ。