常に斬新でユニークな機能を搭載し続けるコンパクトデジタルカメラといえば、カシオのEXILIMシリーズだ。ここ2〜3年だけでも高速連写やハイスピードムービー、動画の画像合成が楽しめる「ダイナミックフォト」機能など数多い。今回紹介するEX-FC150は「HIGH SPEED EXILIMシリーズ」に属するモデルで、その名の通り高速連写とハイスピードムービー機能を搭載する。新たにEX-FC150では「裏面照射型CMOSセンサー」が採用され、暗いシーンの撮影で画質の向上が図られている。
まずは外観からチェック。
EX-FC150は前モデル
EX-FC100の後継モデルということもあり、ボディデザインに大きな変更は見られない。見た目で違いが判るのはカラーラインナップの変更で前モデルがホワイト、ブラックの2色のラインナップだったのに対し、EX-FC150では深みのあるレッド、高級感漂うゴールド、男性的なブラックの3色がラインナップされている。
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その重みと表面のスベスベ感、さらにグリップの代わりになる凹凸がないので、手に持ってぶら下げると落ちないよう、少し手に力が入るのを意識する。利用の際には、必ずストラップなどで落下に備えた方がよいだろう。
沈胴式レンズの周囲にはシルバーとイエローのラインが入っており、全体の印象を引き締めている。またハイスピード撮影機能を表す、「HS」のゴールドエンブレムがアクセントとなっている。 |
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本体上部には電源ボタン、シャッターボタン、ズームレバー、そして連写切替の「HS」ボタンがあり、1枚撮影・連写モードをワンタッチで切り替えることができる。
さらに上部には「SLOW」ボタンを搭載する。これは目の前の風景を一定時間、即座にスローモーションで見ることができる機能だ。さらにシャッターボタンを押すとスローモーションの中から、1枚の静止画を保存することも可能だ。仕組みとしては。目の前の一瞬を一時的にメモリーに保存して、その内容をスロー再生している。そのためその中から静止画も切り出すこともできるわけだ。例えばボールを蹴る瞬間をタイミングピッタリで撮影するのは難しいが、この機能を使えばボールを蹴る瞬間をスローモーション再生して、その映像の中から気に入った部分を1枚の静止画として記録することができる。 |
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撮像素子は有効1010万画素の、裏面照射型の1/2.3型高速CMOSを搭載する。「裏面照射型」に関しては後述する。また手ブレ補正として、ぶれ幅をCMOSセンサーの動きで相殺するCMOSシフト方式を採用する。
レンズは35mm換算で37〜185mmの光学5倍ズームを搭載する。最近では28mmなどの広角レンズを搭載するコンパクトデジカメも増えているので、そちらに慣れていると画角が狭く感じるかもしれない。 |
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EX-FC150の特長でもある動画撮影は、背面の赤いムービーボタンを押すだけで実行可能だ。レバーにより通常スピード撮影と、ハイスピード撮影を切り替えることができる。見た目にはシンプルでよいのだが、それら2つを表すアイコンが小さく似ているため、慣れるまで戸惑ってしまうことがあった。液晶モニターの解像度は23万画素で、視野角も広く上下左右・斜めのどの方向からでも見えづらくなることがない。 |
再生モードボタンと赤い撮影モードボタンは再生・撮影モード切替のほか、電源オフ状態から長押しして、再生モード・撮影モードで起動することができるダイレクトONボタンになっている。
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側面にはストラップ取付用の穴と、USB/AV端子があり、バッテリーとメモリーカードは本体底面から挿入する。このバッテリースロットカバーは写真のように90度までしか開かないためメモリーカードが掴み辛く取り出しにくい。あと少し角度があるだけで、スムーズな出し入れができるだろう。また、バッテリーもポップアップのバネが弱いのか、ロックレバーを解除しても思ったほどバッテリーが顔を出さず、取り出しにくい。ただしバネの強さは、個体差による可能性もある。
EX-FC150は約85.9MBのメモリーを内蔵しており静止画の場合、最大 10Mサイズ・高精細-F(3648x2736ピクセル)で13枚、L版サイズ相当の2Mサイズ(1200×1000ピクセル)で62枚の撮影ができる。内蔵メモリではHDムービーは23秒しか記録できない。取扱説明書によると1分程度のHDムービーで225MB必要らしいので、ムービー機能を重視するなら大容量のSDHCカードを利用しよう。 |
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ISO100
シャッタースピード
1/8
F3.6 |
ISO200
シャッタースピード
1/15
F3.6 |
ISO400
シャッタースピード
1/25
F3.6 |
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ISO800
シャッタースピード
1/50
F3.6 |
ISO1600
シャッタースピード
1/100
F3.6 |
ISO3200
シャッタースピード
1/250
F3.6 |
感度がアップすると輪郭が甘くなっていくが、ISO800までは常用可能な程度にノイズもさほど気にならない。ISO1600、3200でも想像していたほどの粒状感も少なく、裏面照射型の性能の高さが実感できた。
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ISO感度の設定をはじめ、画像サイズ、露出補正などの各種設定は、背面の [SET] ボタンでモニター上に呼び出される「操作パネル」から素早く設定することができる。
ISO感度を [AUTO] に設定している時のみ、被写体ブレ軽減機能が働く。ただしISOオートの場合に、あらかじめ感度の上限を設定できる機能は備えていない。画質を優先するなら必要に応じて、マニュアル操作で設定した方が良いだろう。 |