キヤノン IXY 32S レビュー

3.2型ワイド液晶搭載、タッチ操作でシャッターが切れる
コンパクトデジタルカメラ“キヤノン IXY 32S”

 キヤノン [ http://canon.jp/ ]
 IXY 32S
 価格:オープンプライス 最新価格を調べる >>
 発売日:2011年8月4日
モデルチェンジごとに着実に進化しているIXYシリーズに、タッチパネルへのタッチ操作で撮影までができるIXY 32Sが登場した。前モデルIXY 31Sでもタッチ操作は実現されていたが、撮影までは対応していなかった。IXY 32Sでタッチ操作の範囲が広くなり、どこのような変化が起きたのかレビューしていきたい。

前モデルを踏襲するボディデザイン、高級感・質感の高さが光る

まず、ボディデザインをチェック。
IXY 32Sのボディデザインは前モデルのIXY 31Sから大きな変更はなく、微妙に曲線が変化する造形的なデザインが特長だ。カラーラインナップはシルバー、ピンク、ゴールド、ブラックの4色。今回お借りしたピンクは、どちらかといえば女性向きだろう。そのピンク色も、幅広い年齢層にお勧めできる上品な薄い色を採用している。

左からシルバー、ピンク、ゴールド、ブラック
これは他のIXYシリーズにも言えることだが、見た目にはコンパクトながらも手に持つと重量感がある。表面は光沢があるメタルで指紋は残りにくく、しっとりとしている。前面にグリップになるような凹凸はほとんどない。IXY 32Sではモニター画面へのタッチ操作が増えるため、片手で持つことが多くなることを踏まえると、片手持ちでも安定して持つことができる、突起などがあっても良かったのではないだろうか。
上部には電源ボタン、シャッターボタン、ズームレバー、モードスイッチがある。これらボタン類は突起が小さくまとめられており、バッグやポケットからの出し入れでも引っかかるようなことがない。モードスイッチでは撮影モードを自身で決めるモードと、被写体を自動判別する「こだわりオート」を選択できる。
レンズは広角24mmを搭載し、35mm判換算で24〜105mm相当の光学4.3倍ズームとなる。明るさはワイド側で F2.0と、光学系のスペックとしては前モデルIXY 31Sとほぼ同等となっている。
撮像素子は有効約1,210万画素で、高感度時のノイズ発生を抑えた裏面照射型の1/2.3型高感度CMOSセンサーを搭載。さらに映像エンジン「DIGIC」を組み合わせた「HS SYSTEM」により高感度撮影時のノイズを低減している。最大記録サイズは画角4:3時のラージサイズで4000×3000ピクセルとなっている。動画撮影では、1920×1080ピクセルのフルハイビジョン動画に対応する。
次に背面を見ていこう。
背面にはタッチパネル対応の3.2型ワイド液晶モニターと再生ボタン、ランプがあるのみだ。ほとんどの操作をタッチパネルで行えるため、かなり割り切ったインターフェイスになっている。
液晶モニターの解像度は約約46.1万ドット、16:9の画角で非常に高精細な表示が得られる。操作のほとんどをタッチ操作で行うことになるので、必然的にモニターには指紋が付きやすい。指紋が付いてもハンカチでひと拭きすればすぐに取ることができるが、気になるようであれば指紋が付きにくい液晶保護フィルムを使うと良いだろう。右手で持った際に親指の当たる部分には少し起伏があり、グリップ感が得られる。
バッテリーとメモリーカードは、本体の底面から挿入する。メモリーカードはSD、SDHC、SDXCカードに対応する。フルハイビジョン動画撮影では、16GBのSDHCカードの場合で59分40秒の記録が可能となっている。
側面には、付属のAVケーブルまたはUSBケーブルを接続できるAV OUT・デジタル端子と、HDMIケーブルによりデジタルテレビに出力できるHDMI端子が用意されている。カバーは大きく開くことができるため、快適な接続性が確保されている。HDMIケーブルは付属しないので、別途用意する必要がある。写真中央部分のV字部分はストラップ用の穴になっている。

タッチ&リリースで撮影ができる「タッチシャッター」機能

IXY 32Sの特長の1つが、3.2型のタッチパネル採用のモニターで操作のほとんどができることだ。起動すると撮影モードでは画面の左右にアイコンが並び、タッチ操作で各種設定が可能となっている。シーンモードの選択、ISO感度、露出補正などもタッチ&ドラッグ操作で行える。
そしてIXY 32Sは新しい機能として、タッチ操作でシャッターが切れる「タッチシャッター」を採用する。前モデルIXY 31Sでもタッチパネルは採用されていて、モニターに映る被写体をタッチすることでピントと露出合わせまでは可能だったが、シャッターを切ることはできなかった。「タッチしてシャッターが切れる」と聞くと、モニター画面にタッチした瞬間にシャッターが切れる状態を想像するだろう。また、他社のタッチでシャッターが切れるデジタルカメラでも、ほぼそのような仕組みになっている。

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しかし、IXY 32Sはシャッターが切れるタイミングが少し異なる。画面にタッチした状態ではピントと露出合わせが実行されるのみで、画面から指を離した瞬間にシャッターが切れるようになっている。つまり、タッチ&リリースで、シャッターを切るための一連の動作となる。タッチしたままの状態では、ピントと露出が被写体を追尾し続ける。また、指でタッチした部分が拡大表示されるので、人物の顔の表情などを確認しやすい。

当初、この「タッチシャッター」のシャッターが切れるタイミングが掴みにくく感じたが、慣れるとシャッターチャンスを逃しにくいことに気が付いた。タッチした瞬間にシャッターを切るタイプの多くは、タッチした瞬間にピントと露出を合わせてからシャッターを切るため、実際に撮影されるまでにワンテンポ遅れてしまうことがある。特に子供やペットなど被写体の動きが激しい場合は、タイムラグが気になる。それが「タッチシャッター」の場合、タッチして指を離さなければ被写体を追尾し、ピントと露出を合わせ続け、ここぞという瞬間に指を離して撮影するので、シャッターチャンスを逃しにくい。今回、たまたま夏祭りに参加する子供を撮影する機会があり、7〜8人が集まる状況でキョロキョロ顔を動かす状態でも、目的の顔にタッチでピント合わせができ、シャッターが切れ、とても重宝した。
操作画面はアイコンのドラッグ&ドロップによりカスタマイズすることができる。タッチパネルによる操作は見えている機能へは素早くアクセスできる反面、見ていないものにはアクセスしずらい。よく利用する機能や右手・左手でアクセスしやすいよう自分なりにアレンジすることで、タッチパネルのメリットを最大限活かすことができるだろう。
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