Optio W60には、被写体に合わせて最適な撮影モードを自動判断する「オートピクチャーモード」が搭載されている。機能としては、パナソニックのLUMIXシリーズに搭載されている「おまかせ iA(インテリジェント・オート)モード」とほぼ同じといって良いだろう。
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オートピクチャーモードは、 [風景] [夜景] [夜景ポートレート] [スポーツ] [花] [標準] の7つ被写体を自動判断する。
実際に試したところ、人物の顔検出速度は速かったものの、風景の場合では木の枝や草などに顔検出の枠が表示されるなど、被写体によっては最適な判断まで少し待たされることもあったが、おおむね良好な結果が得られた。
また、顔検出機能と笑顔でシャッターが切れる「スマイルキャッチ」機能も搭載する。[オートピクチャー] [ポートレート] [夜景ポートレート] [キッズ] [ベストフレーミング] では自動的に設定され、顔検出は最大32人まで対応できる。ただ、そこまでの能力を発揮できる機会は、なかなか無いだろう。
さらに撮影時に目が閉じていることを知らせる、「まばたき検出」も搭載する。
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それら以外の撮影モードとしては、防水のOptio W60らしい水中撮影に最適な [マーメード] [マーメードムービー] 、建設現場での利用を想定した [CALS(建設CALSに適応した記録サイズ:1280×960ピクセルで撮影)] のほか、[動画] [デジタルワイド] [サーフ&スノー] [Digital SR(ぶれ軽減)] [ペット] [スポーツ] [花火] [ボイスレコーディング] [テキスト] [料理] [パノラマ] [フレーム合成] [グリーン(標準設定)] と多彩なモードが用意されている。
Optio W60は、約28〜140mm相当(35ミリ判換算)の光学5倍ズームレンズを搭載し、広角レンズの採用はペンタックスのコンパクトデジタルカメラとして初となる。
海や山などアウトドアで利用されるOptio W60だけに、広がりのある撮影ができる28mmの採用は重宝するだろう。
[光学1倍:28mm 相当] |
[光学5倍:140mm 相当] |
[インテリジェントズーム 28.5倍:798mm 相当]
(画像サイズ:640×480ピクセル) |
また、撮影モードの [デジタルワイドモード] では、2枚の撮影画像を合成して、約21mm相当の広角画像を作成することもできる。
ズームは画像サイズを下げることで、望遠効果が得られる「インテリジェントズーム」を搭載し、35ミリ換算で約798mm相当の望遠効果が得られる。
画像サイズは640×480ピクセルに限られるのでプリントには不向きだが、ブログやWebサイトへの掲載であれば充分利用できる。
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さらに、1cmマクロ撮影にも対応する。海で拾った貝や山で見つけた昆虫など、小さな被写体でもそのディテールを捉えることが可能だ。1cmマクロほどのクローズアップになると手ぶれの影響を受けやすいので、三脚を使うか何かでカメラを支えるなどの、ぶれ防止が必要だ。
Optio W60は手ぶれへの対応として、高感度ISOによる手ぶれ軽減機能「Digital SR(Digital SR:デジタルシェイクリダクション)」を搭載する。撮影モードの Digital SR モードにすると、ISO50〜6400の範囲内で状況に応じて自動設定される。この場合、画像サイズは小さくなり、2592×1944ピクセルに固定となる。
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初期設定では、ISO50~800の間で自動調整される [AUTO800] に設定されているので、このままでも手ぶれ軽減には、ある程度の効果が得られる。高感度ISOでの撮影はノイズも増加するため、Digital SR モードは、特に光量が不足する状況での利用にとどめた方がよいだろう。
ノイズが気になるようであれば、ISO感度の上限を任意で設定できる「感度AUTO」を利用すれば、必要以上に高感度になるのを抑えることができる。
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再生モードでは切り抜きや、セピア・モノクロに色調を変更できるカラーフィルター、フレーム合成など多彩な編集機能を備える。
中でも興味深いのは、手ぶれしてしまった撮影済み画像のぶれを補正することができる「Digital SR」だ。再生モードで画像を表示すると、Digital SRが利用できる手ぶれ画像には、左上に手ぶれアイコンが表示され、適用できる。
補正量の調整や、実行前のプレビューはできないが、実行後の画像は新規保存することができるので、オリジナル画像は残すことができる。
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再生モード Digital SR 実行前
(撮影時 Digital SR ON、ISO800) |
再生モード Digital SR 実行後 |
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バッテリーは D-LI78 が付属する。ケーブル取り外しタイプのバッテリーチャージャー K-BC78 が付属し、約150分でフル充電が可能だ。アウトドア、旅行への携帯を思えば、ケーブル無しのコンセント直結型チャージャーを付属して欲しいところだ。
バッテリーはフル充電で、約205枚(※CIPA規格準拠)撮影することができる。 |
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本体の他に、バッテリー、バッテリーチャージャー、USBケーブル、専用AVケーブル、ストラップ、ソフトウェア、説明書が付属する。 |
このほか、Optio W60専用アクセサリーとして、アウトドアでの利用に最適なシリコン製プロテクタージャケット
O-CC812 が用意されている。プロテクタージャケットがケースの役割も兼ねているため出し入れが必要なく、そのまま水中でも利用できて便利だ。
※CIPA規格:カメラ映像機器工業会(Camera & Imaging
Products Association)が定める電池寿命測定方法についての統一規格。
防水・防塵機能を備えたOptio W60の利用シチュエーションとしては、やはり海や山、プールなどアウトドアになるだろう。非防水デジカメではアクシデントによって楽しいレジャーが、一瞬にして悪夢になることもあるが、Optio W60なら水に対するアクシデントにも対応可能だ。
最近では防水機能を備えた携帯電話も数多く登場しているように、デジタル機器にも防水機能が定着しつつある。これは旅行やレジャーなど特別なイベント目的ではなく、日常利用においても水に強いことが、大きなメリットであると認識されつつあるのだ。
身近な状況でもコップの水がこぼれたり、突然の悪天候でカメラが雨にさらされることもある。それらアクシデント以外でも、小さな子供がいる家庭なら毎日のお風呂でも水を気にせず撮影できるなど、Optio W60が活躍できる場は結構ある。
ただ、防水・防塵には関係ない日常利用のデジカメとして捉えると、細かな不満もある。
手ぶれ対策が高感度ISOであったり、液晶モニターサイズが2.5型であるところなどは、同価格帯の非防水デジカメと比較すると、見劣りしてしまうところだ。
また、防水機能を備える設計上、やむを得ないのかもしれないが、ボディデザインがオシャレかというと、微妙なところでもある。製品カテゴリと利用状況が異なるため単純な比較はできないが、携帯電話では防水とデザイン性を両立したモデルも登場しているので、防水デジカメであっても、もう少しクールでスタイリッシュさも欲しい。
それら気になる点はあるものの、Optio W60なら非防水デジカメでは経験できない、自由な撮影が可能となる。これまで撮影しようとさえ思ってもいなかった状況でも利用できる楽しさがあり、新しい体験ができる。
ほとんどの人がすでにデジタルカメラを所有している現在の状況においては、メーカーから用意されている純正の防水プロテクターの選択もあるが、大きくかさばり大げさなところもある。
コンパクトなOptio W60ならポケットに入れて、気軽にアウトドアを楽しむことができるだろう。